東洋医学的五臓とは③ 心臓(赤)(火)

ごあいさつ 今年は記憶に無いほどの早期の梅雨。長い梅雨となりそうで…近年必ず発生する集中豪雨も心配だ… そうそう、心配と言えば開催まで2ヶ月を切った「オリンピック」だ! でも気運が盛り上がらない…やって欲しいがコロナ…じゃあ、やめるか?…でもしかしここまで準備して…悔いが残るのは明らかだ! 
 開催国だというのに何故もう少し早くワクチン開始が…?と、誰もが思うところだ!
 ~それはさておき、今月は体の指令塔…心臓のお話だ! 心して読むべし!~

東洋医学的五臓とは③ 心臓(赤)(火)
 心臓は、五臓の中でも最も陽性の臓器です。生まれて死ぬまで、あなたが眠っている間も、一時も休まず働き続けるのだ…(えらい!)


心臓への2つの東洋医学的視点。 ①神志…心体の指令塔である脳や脊髄などの中枢神経としての働きや精神的働きの全般 ②血脈…循環器系の中枢としての心臓のポンプ作用の2つに大別できます。又その心臓の働きを、二つの系統(火と相火の経絡)でコントロールしています。それを下の表にしました。 ただ一方的に命令を下す独裁政治ではなく、民の声意見を聞きながら国を治めていきます。

五行性質

五臓 六腑
火性 心臓 小腸
相火 心包 三焦


東洋医学的な「心」は、その仕事が広範囲 火 心臓 小腸 に及ぶため、もう一つの相火(※心包と三焦)  という系統があり、この二つで身体を治めます。

※心包と三焦の経絡は、客観的な形が無くのですが、精神、全身のエネルギー循環、自律神経、ホルモン系統、リンパなどの全身の調節をしています。

〇神志=精神的働き…心臓は精神的作用の全般に関連します。なので強い精神的ショックは、心臓へ矢のようにダメージを与えます。尚、感情の種類によって更に傷つく臓器が異なります。下記表にて明記しました。

感情の種類 精神作用の全般

喜びすぎ

驚き

悲しみ

グチ

怒り

イライラ

恐怖

考えすぎ

取り越し苦労

関連する内臓 脾・膵臓


〇血脈=血液のポンプ作用と血管の働きをします 
 血液循環の中枢で全身に血液を送ります。この解釈は西洋医学と同じですね。
※尚、血液の配分指令は肝臓が担当( 前回の肝臓の項を参照してください )

〇小腸(火性の陽)は、心臓(火性の陰)の力で働く
小腸の働き以外に尿にも関連しています。 ※近年の科学は、免疫に深く関連の事、腸から心臓や脳へ信号を送り各臓器間で連絡している事が解明されました。

〇心臓の不調サイン…脈のリズム異常、言語障害や味覚異常等の舌に関する症状。異常発汗の全て。暑さに弱く、これからの夏、熱中症にもご注意あれ。

〇心臓の養生法…赤色食物や少量の苦味食品の摂取。具体的には、ニンジンなどの根菜類全般、葱類、小豆などの豆類、梅干し…。

 深く感動したら誰もが「胸がジーン」とする…。精神的に緊張した場面では、胸がドキドキと大きく搏動し駆け足をする心臓。まさに「心、ここに有り」ですね。