2022/11/10
笑いと感動！ 勇気と挫折？ まるでウソのようなマイドキュメント！
ほんまかいなシリーズ ５１
～１時間経っても、未だ淡路駅～の巻き
前回に引き続き、もう一つ電車がらみの事件だ。
その当時、私と先輩は、鍼灸院の師匠の持ち物である阪急曽根にあるマンションに住み込みだった。
先輩は、実践倫理宏正会という社会教育団体に入会し、一生懸命に活動をしていた。
毎早朝「朝起会」の会館のある、南森町まで通っていた。
彼は毎朝３時５０分起床し、阪急曽根駅の一番電車に乗る。
その電車に乗り遅れると、５時に会館へは間に合わない。
何故なら、早朝なので電車の本数が少ないからだ。
（ 実は、私も少しの間やっていたのだが、虚弱な体力と脆弱な根性の私は･･･すぐに挫折してしまっていた ）
さて話を戻そう。 そんな理由もあり、先輩は常に睡眠不足気味。
ある日の晩、阪急梅田から各駅停車しか止まらない曽根駅だ、なので乗るのは当然各停の普通電車。
ところが電車の中で眠ってしまい、いや眠り込んでしまい･･･
駅員に起こされたのが終点の宝塚駅。
まどろみ状態で曽根方面に乗り換えUターン。
ところが、またしても眠ってしまい･･･
再び起こされたのが梅田駅だった。
”もう、こうなったら何が何でも曽根駅に降りると必死だった”･･･と、先輩は肩を落としながら語ってくれた。
私は思った、宝塚線は端から端まで各停で４５分。
それを往復する（待ち時間抜きで、１時間半以上経過）
･･･それはいくら何でも笑える話･･･
いや、かわいそうにと思った。
・・・
時は過ぎ、私が阪急淡路駅前で･･･
鍼灸整骨院を開業して数年後だった頃？と、記憶しているが･･･
私にもまさかの似たような事件が･･･。
その日は土曜日で午後は休診だ。
陽の明るいうちに帰れるのはとても嬉しい事だ。
阪急淡路駅のホームで、京都線の正雀に向かうため、電車待ちをしていた。
そして例によって医学書を読んでいた。
（これがいかんのかな～？）
最初に来たのは北千里行き、
その次ぎに来たのは特急京都行き、
その次ぎに来たのは準急、
さて次はいよいよ私の順番だなと･･･
思いを巡らしながら･･･文字を追っていた。
程なく電車がやって来た。ようやく乗る事が出来た！
京都線は電車の種類が多く、各停の本数が少ないのは仕方ないのか･･･。
さて、電車の中は多くの乗客が･･･なのでつり革につかまり外の景色に目をやる･･･。
”んっ？ 何か違和感が･･･なんか今日はいつもより速くないかえ～？この電車？”
猛スピードで過ぎ行く景色･･･
そんじょそこらで止まる気配が感じられない。
過ぎ去る景色はさらにスピードを増している。
私は悟った、これは間違いなく各停では無いと！
（そんなの悟るとは言いませんよ！くれいさん ）
さて電車が止まったのは、やはり阪急茨木駅。
当然だがすかさず反対ホームに移動した。
（何が～どこが、すかさずだ！）
間違わないよう注意を払い、急行に乗り無事に
淡路駅に帰還した。 めでたし、めでたし！
その時何故か･･･ため息が出た。
さて上りホームから下りホームへ場所を移す。
向学心旺盛な私だ、当然だがこの場も医学書を読んでいる･･･
最初に来たのは特急、
その次ぎに来たのは急行、
その次ぎに来たのは準急。
いよいよ私が乗る番だな！ そして、次の電車を逃してはならないと･･･飛び乗った。
ところが、現実はあまりにも無情だ！
電車の走って行く方向が違うじゃないですか～･･･、
”私の向かう方向は、そうじゃない～･･･”
私の願いもよそに、電車は止まってくれなかった。
（当たり前だ！）
そして久方ぶりの「下新庄駅」に到着。
上り方面へと電車を乗り換える。
淡路駅のホームにたどり着うき、はたと時計を確認。
最初に淡路駅の改札をくぐってから、１時間経っても未だ淡路駅･･･！
（なんか、すんごい事だ！）
歩んできた人生の中で、一番自宅が遠い日だった。
そして浮かんできた遠い思い出･･･！ 忘れていた･･･先輩のあの事件･･･。
「眠ってしまい宝塚線を端から端まで２往復（待ち時間抜きで１時間半以上経過）した先輩」と･･･
「眠ってなんかいない、しかし１時間経っても未だ淡路駅」
この２つの事件･･･どちらがすごい･･･いや、ひどい話なのだろうと･･･？。
格言･･･二度あることは三度目も･･･お互い気をつけよう･･･。
『ほんまかいなシリーズ』はＨＰブログにて月１～２回程度のペースで発表中。
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