2021/02/20
2021年1月、最新の赤外線照射医療機を導入しました。
さて病気の分類方法の一つに①急性病 ②慢性病という分け方があります。
①急性病とは・・・発症して日の浅く局所が急性の炎症症状で熱や強い痛みを伴いう事多い。 消炎、止痛、応急処置として冷やして熱をとる等の処置が施されます。ケガなら、受傷後5日ぐらいまで。
②慢性病とは・・・発症、受傷してから日数が経過し、局所の血液循環が悪く低下。エネルギーの低下、免疫力の低下がみられます。
慢性病の治療に大切な事・・・慢性化した疾病の多くの場合、エネルギーを補う必要性があり、その際温熱療法を加えるとより治療効果が増します。
体を温める光線とは・・・可視光線の外には、人間の目には見えない「赤外線」という周波数の光線があり「熱線」とも呼ばれています。さらにこれも、周波数の違いで「近赤外線」~「遠赤外線」に分類します。
遠赤外線の利点・・・冬期に代表的な暖房機に「遠赤外線こたつ」がありますね。遠赤外線は、温熱効果が身体の深部まで届くので、暖かさも長時間維持されます。そのこたつの脚の固定に使用される金属もほとんど熱くなりません。遠赤外線の特性として、金属には熱の10%しか吸収されずほとんどが跳ね返されます。よってやけどの心配もありません。なので安心してこたつの中の足を動かすことが出来ますよね。
近赤外線の利点・・・今回当院の導入機も近赤外線の部類です。遠赤外線に比べて光の到達深度は浅いのですが、「鍼」など金属へ集中的に吸収される特性があります。つまり鍼のみ(ツボ)を集中的に温め、その伝導熱で身体の深部まで温める事が可能です。深部が暖まると温熱効果も長時間持続します。そのツボ効果も高まります。
さらに遠赤外線とは違い、赤外線はスイッチを入れた直後から温感熱感があり、皮膚の保温維持に効果的です(細菌感染防止や免疫で大切)。残念ですが近年、近赤外線を導入する院は殆ど無いとの事。
鍼灸院、整体院などに来院される患者さんとは・・・その多くは、慢性疾患で年月の経過した病の方々。 近年は肌に直接お灸をする事はそのお灸の跡(灸痕)が残る可能性があり抵抗感を持つ方が殆ど。
当院ではその解決策として、遠赤外線を照射しながら10分間~15分間置針(鍼をしたまま)ツボを温める事で、いっそうの高効果を目指しました。「ポストお灸」としての価値も大きいと確信しています。
※当院には遠赤外線治療器がもう一台配備。遠赤外線と近赤外線を装備する事により、より適材適所の広範囲に的確な対応を目指しております。